
- 作者: 久住四季,甘塩コメコ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2006/08
- メディア: 文庫
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人気シリーズ「トリックスターズ」第4作目。
作者紹介に「あ、そうか!」「わ、やられた!」「え、そんなのってあり!?」という類の裏切られる痛みが大好きな著者が放つ渾身の四作目……と書いている。確かに今までの作品はいい意味でいい意味で裏切られることが多かったが、今回は悪い意味で裏切られた。「犯人はわかっている。問題は“いつ”“どこ”で“誰”が被害者かだ」とある帯の言葉は大いにそそるのだが、その謎が単純すぎるというのが残念。「マスカレイド」という舞台そのものの設定も面白いのに、隠された謎そのものはアッという間に解かれてしまうし、本筋とは少々かけ離れたところにしかないというのも、本作品でがっかりした要素の一つである。設定や小道具を見る限りでは面白くなりそうなのに、料理が失敗したというのは勿体ない。
まあ、祭りはもう一日あるらしいので、それには付き合ってみようと思う。