平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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加藤元浩『C.M.B. 森羅博物館の事件目録』第3巻(講談社 マガジンコミックス)

三賢者の後継者として「知の守護者」の証である三つの指輪を譲られた榊森羅が、“驚異の部屋”を案内するシリーズ第3巻。密売組織から保護されたはずの古代アステカ王国レリーフが、なぜか輸送中に一つだけ欠けていた謎を解く「失われたレリーフ」。最近流れてきた都市伝説の出所は、商店街にある楽器店の店長からだった。その目的を探る「都市伝説」。以上、2本を収録。
事件の謎を解くのはいつものことだが、今回は3つの指輪が森羅に渡された経緯が「失われたレリーフ」で、森羅は食事をどうしているかといった秘密が「都市伝説」で語られる。このように、少しずつ森羅の謎が明かされていくのだろう。事件の謎の方は、今までの2巻に比べるとやや小粒。「失われたレリーフ」はよくあるトリックだしね。むしろ感心したのは、客が来ない「森羅博物館」へ客を呼ぶ方法。これはちょっとした盲点だった。