平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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藤子・F・不二雄『ドラえもん』第16巻(小学館 藤子・F・不二雄大全集)

藤子・F・不二雄大全集第3期第3回配本の一冊。1977年&1978年度生まれ編の全85作品収録。一部に再掲載、同時収録作品があるため、2年度分の収録となっている。きれいなジャイアンが出てくる「きこりの泉」、時事ネタだよねこれも「ざんげぼう」、作者のシャレ好きがうかがえる「そうなる貝セット」、チンプイにも似たネタあったよね「集中力増強シャボンヘルメット」、オチが笑える「おれさまをグレードアップ」、やはり最後はこうなる「のび太の模型鉄道」、当時のキャンペーンを思い出す「ミニ熱気球」、しずかの息子はヒデヨ?「しずちゃんをとりもどせ」、相変わらずネタに困るフニャコフニャオ「未来図書券」、かつてジャイアンが笑われたひみつ道具が登場「ジャック豆」、ようやくタイトルの意味がわかった「またまた先生がくる」、ジャイ子の実力がわかる「虹のビオレッタ」、のび太の結婚式の写真が出てくる「宇宙完全大百科」、モテ夫再登場「ジャイ子の新作まんが」、オチが悲しすぎる「恋するジャイアン」等を収録。
所々は抜けているとはいえ、さすがに2年分を読むと、重量感に押しつぶされそう(苦笑)。前巻にあった辛さをそれほど感じられなかったのは、未来に通じるネタが割と多かったからかな。気のせいかもしれないけれど、どの学年誌でも昔に比べてやや大人っぽい仕上がりになっているのは、どの世代でも徐々に精神年齢が高くなってきているという時代を感じさせる。別の秘密道具でもいいじゃん、と思うところもあるけれど、トコトンドラえもんを極めようとする作者の姿勢には脱帽した。