平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

漂泊旦那の日記です。本の感想とサイト更新情報が中心です。偶に雑談など。

荒川悠衛門『異形探偵メイとリズ 燃える影』(角川ホラー文庫)

 漫画家を目指す高校生の秋人(しゅうと)はある晩突然、不気味な何かに襲われる。直後、唯一の理解者の兄が行方不明に。兄を捜すべく訪れた奇妙な探偵事務所で秋人は、奇怪な存在「異形」を追っているという所員のメイとリズに出会う。リズの目には、秋人に取り憑く異形の影が映っていた。異形と兄の失踪、そしてリズたちが追うある人物。全てが繋がったとき、驚愕の展開を迎える! 第42回横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈読者賞〉受賞作。(粗筋紹介より引用)
 2022年、『めいとりず』で第42回横溝正史ミステリ&ホラー大賞読者賞受賞。改題、加筆修正のうえ、2022年10月、刊行。

 作者は現役書店員。2020年、『ナルキッソスの怪物』で第6回ジャンプホラー小説大賞特別賞を受賞している。
 タイトルを見るだけで、これはシリーズ化するつもり満々に見えてしまい、それだけでげんなりとしてしまう。ストーリーに勢いだけはあるのだが、起伏がないので盛り上がりに欠ける。ラノベとホラー要素をこれでもかとばかりに詰め込んだので整理整頓が全くできておらず、ごちゃごちゃしたままで終わっている。そもそもメイとリズ、特に暴れるだけのメイはいらなかったんじゃね。「第二章 西橋愛花と蔵の中の怪人」を膨らませて長編にした方が、よっぽどよかったと思う。
 作者がやりたいことをただ書いただけ。どこまで読者にわかってもらおうとしたのだろう。つまらなかったです。だからだろうね、シリーズ化されなかったようだし。