平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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白石定規『魔女の旅々』(GAノベル)

 あるところに旅の魔女がいました。彼女の名はイレイナ。旅人として、色々な国や人と出逢いながら、長い長い旅を続けています。魔法使いしか受け入れない国、筋肉が大好きな巨漢、死の淵で恋人の帰りを待つ青年、滅んでしまった国に独り取り残された王女、そして魔女自身のこれまでとこれからのこと。わけのわからない可笑しな人や、誰かの美しい日常に触れながら、今日も今日とて魔女は出逢いと別れの物語を紡いでいきます。「構わないでください。私、旅人なものですから。先を急がなければならないのです」(粗筋紹介より引用)
 2014年末にAmazon Kindle個人出版。ランキング1位となり、大幅加筆修正の上、SBクリエイティブより2016年4月、刊行。ヒットしてシリーズ化され、コミカライズも刊行。2020年にはアニメ化もされた。

 勧められて手に取ってみる。
 主人公は「灰の魔女 イレイナ」。平和国ロベッタ出身。最年少14歳で魔術試験を一発合格して魔女見習いとなり、「星屑の魔女 フラン」に弟子入り。1年後には正式な魔女となり、子供の頃からの夢だった世界を巡る旅を始めた。
 全14章。魔女になるまで、出発、再会などの話もあるが、基本的にはイレイナが旅で訪れた国における出会いとエピソードが中心である。
 訪れる国もところどころで違いはあるものの、言葉が通じないとか風習が全く違うと言ったようなことはない。背景が全部語られないものもあるし、出会う人々もその場限りのエピソードが多く、章によっては数ページで終わるものもあり、気軽に読むことができる。
 盛り上がることなく、スカしたままで終わる話が多い。軽い話がほとんどであり、落語の小噺を並び立てられた感のある短編集。特に引きがあるわけでもなく、これ一冊で終わらせることも可能。
 そんな感じなので、寝る前にちょっと読む分には面白いかな。