平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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コリン・エヴァンス『不完全犯罪ファイル 科学が解いた100の難事件』(明石書店)

 

不完全犯罪ファイル

不完全犯罪ファイル

 

  犯罪史上に遺る<完全犯罪vs科学捜査・100の闘い>をまとめた本書は、まるで推理小説の名アンソロジーを読むようで、どこから読み始めても面白い。枕頭に置けば、刺激的な100日の夜が過ごせるだろう。有栖川有栖。(帯より引用)
 1996年発表。2000年、翻訳、単行本刊行。

 科学捜査の歴史と発展を、実際の事件ファイルからまとめた一冊。100の事件が並ばれるとさすがに圧巻だが、海外の犯罪はあまり興味がないので、国内ノンフィクションを読むのと比べるとややテンションを落としながら読んでいた。といっても読んだの、出てすぐ位だったかな。今頃感想を描くのもどうかと思うが。アメリカの事件が多いが、その他の国もある。だが、日本がない。日本の科学捜査についても、ふれられた部分がないのは非常に残念である。まあ、さすがに指紋でフォールズのことには触れられているが。
 とりあえず、目次に書かれている項目だけでも列挙しておく。「弾道学」「死因」「書類鑑定」「DNAタイピング」「爆発物と火事」「指紋」「法人類学」「法歯学」「犯罪心理分析」「死体の個人識別」「血清学」「死亡時刻」「毒物学」「痕跡証拠」「声紋」。