- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2007/06/23
- メディア: 文庫
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2004年7月、角川書店より単行本刊行。加筆修正のうえ、2007年6月、文庫化。
鈴木、鯨、蝉の3人の視点が切り替わり、物語は進行していく。キーワードとなる人物は、線路や交差点に突き飛ばして相手を殺す「押し屋」。それにしても視点の切り替わりが早すぎて、物語に没頭できない。文章も癖がありすぎて、読むのに一苦労。確かに分類不能なのかもしれないが、小説よりも映像向きの作品といえそう。物語のスピード感に対して描写が不足しており、読者の理解を置いてけぼりにしている。登場人物のだれにも感情移入できないし、不幸感満載なはずなのに、なぜか喜劇っぽい動きに違和感がある。
結末に向けての強引さにもついていけないし、何とも退屈な一作だった。