平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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別冊宝島編集部『プロレス 仮面の告白』(別冊宝島2543)

プロレス 仮面の告白 (別冊宝島 2543)

プロレス 仮面の告白 (別冊宝島 2543)

毎度おなじみプロレス界の裏を追った暴露本。特集は「ノア「身売り」の深層」。ノアがIT企業エストビーに身売りした話や、ノア旗揚げメンバー23人の現在、永源遙死去に伴う女詐欺師元夫の回想が載っている。それに関連した新日本のノア切りと株式上場計画、別雑誌でみごとに外れた第三世代による新団体設立説、スポンサーが見つかった秋山全日本、猪木IGFの崩壊、引退できない中高年レスラーの悲哀に加え、ストロング小林独白、格闘技界に続々登場する山本ファミリー、女子格闘家に瞬殺される中年女子プロレスラー。さらに笑えるのは『プロレス入門』(小学館)の感想文。最後には原田久仁近の劇画も復活。

今回は話題も豊富だが、何といってもノアの身売りに永源死去というタイムリーな話題が続いたから、原稿を作る方も楽だっただろう。IT企業エストビーに実体がないという話はネットでも頻繁に出ていたが、身売り直前まで資本金100万円だった(今は1000万円)とは知らなかった(面倒くさくて、2chとか見ていないので)。今ではフリー選手を大量にいれて何とか格好をつけていると思ったら、いつの間にかTNAと提携していた。おいおい、大丈夫か。全日本やW−1でもTNAが集客に一役買ったとはとても思えなかったのだが。どうしても見たい、というレスラーがいるわけでもないし。今の状況を喜んでいるのは、曲がりなりにも元メジャー団体に上がってプロレス誌に名前が載るようになったフリーレスラーぐらいじゃないだろうか。3年もてば感心するが。

他は大して語るほどのものはないが、ストロング小林はよく担ぎ出した。「新日本には使い捨てされた」というのは、周囲も思っていたことだけど、本人もそう思っていたのだな、とちょっと悲しくなった。それと、グレート草津は大嫌いなんだなというのがひしひしと伝わってきた。できればもうちょっと詳細なインタビューを読みたいところだが。いっそのこと、マイティ井上にインタビューさせたらどうだ。大喧嘩になるか。

次は泉田純死去とピーアールエヌ社の倒産の話で書けるだろう。案外すぐに出るかもしれない。