サマータイム・ブルース (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 104‐1))
- 作者: サラ・パレツキー,山本やよい
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1985/06
- メディア: 文庫
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1982年発表。1985年翻訳。
女性私立探偵「V・I・ウォーショースキー」シリーズ第1作。手元にはあったがなんとなく敬遠していた。
主人公こそ女性だが、私立探偵ものの基礎がしっかりとした作品。逆に言えば、主人公が女性でなかったらありきたりな作品だったかもしれない。しかし、私立探偵を女性にすることで、これだけ幅が広がるのだから不思議だ。女性ならではの視点、女性ならではのやり取り、女性ならではの活躍。これが面白い。ただ、男と寝るシーンはいらなかったな。別に私立探偵が恋をする必要はないのだが、一晩明かしたいという魅力が相手になかった。
保険金詐欺を絡めた真相探しもなかなかのもの。これは作者の経歴が一役買っているのだろう。
第一作でこれだけ書ければ、人気になるのもわかる。とはいえ、二作目を読むかどうかとなると、これは好みの問題。私は一作読めば十分だった。