- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2014/10/14
- メディア: ムック
- この商品を含むブログ (3件) を見る
告白者は佐山聡、新間寿、桜井康雄、大塚直樹、永島勝司、ミスター高橋、上井文彦、猪木啓介、田中ケロ、ターザン山本、小佐野景浩。
読んでみて、確かに当事者たちの告白にはなっているのだが、レスラー側が佐山聡しかいないというのはかなり残念。まあ、レスラーがこんなところで告白してしまうと、もう使われなくなってしまうだろうから今更何も言わないだろうが。ある意味猪木と敵対する側に立って人たちだから、どこまで本当なのかなあ、という部分もある。それ以上に、私が知らないだけで、「秘話」なんてないんじゃないの、という気がしないでもない。
ただ一つ言えるのは、確かにいい試合よりもスキャンダルの方が記憶に残っている、ということ。そして一般人にも届いている、ということ。例え猪木vsロビンソンが名勝負だったと語り継がれていても、それを知っているのはプロレスファンぐらいしかいない。しかし猪木がアリと戦ったことは誰でも知っている。ホーガンのアックスボンバーで舌を出して失神したことも、たけしが両国国技館に来てその後暴動になったことも、みんな覚えている。そういう意味でプロレスとは闘いではなく、スキャンダラスな人間ドラマであったのかもしれない。そしてそれを一番よく知っていたのが、アントニオ猪木だったのだろう。いや、外から見る分では猪木の人間性って好きになれないんだけれども。