平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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佐木隆三『殺人百科(2) 陰の隣人としての犯罪者たち』(文春文庫)

栃木県塩原温泉のホテルにほんかくの経営者夫婦が殺されて乗っ取られた事件の犯人は52歳の女性。彼女は以前に夫を毒殺したとあって、<戦後最大の悪女><昭和の高橋お伝>のレッテルを貼られ、戦後初の死刑台に昇った女性となった。犯罪小説の第一人者が稀代の猟奇事件、凶悪事件を題材に、犯罪とは何かを追求したクライム・ノベル。(粗筋紹介より引用)
1980年2月、徳間書店より単行本刊行。1987年7月、文藝春秋にて文庫化。

『殺人百科<』『事件百景』に続くシリーズ本。1話あたりのページ数が増えていることが特徴か。

1960年代から1970年代の事件を取り扱っており、『殺人百科』に比べると年代が遡っている。その分、現地取材等が減っているのは残念。やっぱり裁判傍聴などで忙しかったのかも。ホテル日本閣などの有名な事件からちょっとマイナーな事件まで取り扱ってくれているのは嬉しい。できればもうちょっと新しい年代の物を読みたかった。

どうでもいいけれど、ハーレムってどうやったら築けるのだろうと思った。自分自身にそんな気力も魅力もないけれど。