平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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藤子・F・不二雄『SF・異色短編』第2巻(小学館 藤子・F・不二雄大全集)

藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編 (2)

藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編 (2)

藤子・F・不二雄大全集第3期第4回配本の一冊。人気連作「カメラシリーズ」や、最後の短編となった「異人アンドロ氏」まで、『ビックコミック』(小学館)の1975年〜1995年まで掲載されたSF短編全20作を収録。各作品の予告カットも収録。「女には売るものがある」は、雑誌掲載バージョンも収録。
SF短編でも人気が高いと思われる「カメラシリーズ」を初めとし、児童向け作品でも似たような切り口・アイディアを用いながらも、大人向けらしいちょっとした味付けで別の仕上がりになっているところはさすが。数多くの作品を改めて並べて読むと、藤子Fという作家がいかに多彩な漫画家だったかということがよくわかる。個人的に一番好きなのは、「鉄人をひろったよ」。誰もが憧れるスーパーヒーローロボットを日常に持ち込んだらというアイディアが、主人公の淡々とした表情とも併せて秀逸。