平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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藤子・F・不二雄『エスパー魔美』第5巻(小学館 藤子・F・不二雄大全集)

エスパー魔美 5 (藤子・F・不二雄大全集)

エスパー魔美 5 (藤子・F・不二雄大全集)

藤子・F・不二雄大全集第12回配本の一冊。『少年ビッグコミック』に不定期掲載されていたものを収録。「マミを贈ります」「ドキドキ土器」「リアリズム殺人事件」など面白い作品もあるんだけれど、連載されていたときほどの面白さに欠けるという感想は前巻と変わらない。エスパーとしての魔美や、魔美と高畑の関係などがある程度完成されてしまったところが理由かも知れない。第3巻以降も二人は成長しているのだが、それはあくまで土台ができてしまった以後の伸びしろというイメージであり、不安感がまったくない点で盛り上がりに欠けている。とりあえず「パパの絵最高!」ですっきり終わってよかったと思う。

さてさて、今回で第1期が完結。8月より第2期が始まるのだが、ラインナップを見るとワクワク感が止まらない。初期少女・幼年作品をはじめ、単行本になっていない作品が多数並んでいる。それになんといっても、「てぶくろてっちゃん」を初めて読むことができる! それも全2巻という巻数に驚き。藤子Aとの合作「仙べえ」も読むことができる。毎月『ドラえもん』『オバケのQ太郎』のどちらか(もしくは両方)を出しながらも、毎月のようにマイナー作品が出版されるというのも嬉しい。『チンプイ』は最終回に向けた作者ノートなんて残っていないかな。とりあえずまた1年、楽しむことができるようだ。ところで、「ローマ便り」などの『漫画少年』掲載作品や『ユートピア』は第3期以降かな。待ち遠しい。