平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

漂泊旦那の日記です。本の感想とサイト更新情報が中心です。偶に雑談など。

魔夜峰央『May(メイ)(たぶん)探偵プリコロ』第3巻(祥伝社 ロマ×プリコレクション)

王子様という立場を利用してムリヤリ探偵になったプリンス=コロネット。推理は全くの見当はずれ…なのに何故か真犯人が捕まる!! なにがどーしてそーなるのか!? 抱腹絶倒の「脱力系」推理漫画!!(粗筋紹介より引用)

切れやすい宮殿料理番ゴンザレスが自殺未遂? しかし肉用ではなくてなぜ野菜専用の菜っ切り包丁を使っていたのか。「料理番刃傷事件」。
探偵事務所へ相談に来たマリアンヌ10歳に一目惚れしたプリンス。ところがその祖父であり、政界の大立者であるヨーステン上院議員が射殺された。弾が撃たれた方向が下からであることを意味するのは何か。「愛しのマリアンヌ」。
シュタイナー公爵が作った秘密結社「魔神の眼」の司祭の一人であるオーランド氏が殺害された。体中の骨が折られた状態は、魔神の巨大な手に握りつぶされたように見えた。しかもオーランド氏はフロントの目をかいくぐって外から戻ってきていた。鍵はフロントにあったままなのに。「魔神の眼の謎」。
「脱力系」ながらそれなりの推理を見せてくれるシリーズ第3巻。前にも書いたが、同じシチュエーションで二通りの推理を用意しなければならないのだから結構大変だと思う。ところが、そんな苦労をまったく見せずに描いてしまうのだから、やっぱり魔夜はすごいと思ってしまう。まあ、恋愛パターンがパタリロと同じ状況なのはどうかと思うが。