「求刑無期懲役、判決有期懲役 2010年度」に2件追加。
無罪判決はちょっと意外だった。ただ、一審判決が無罪だからといって、二審判決が無罪になるとは限らない。同じ証拠で裁判官の判断は結構変わる。ということで、自分が把握している求刑無期懲役で一度でも無罪判決が出た裁判を並べてみた。一応、1990年代以降で再審は除いている。漏れがあったら、ご指摘を頂けると幸いである。
無罪と有罪で分かれている裁判の幾つかは、自供をどう裁判官がどう見るかにかかっている。こんな裁判結果を見ると、やはり取り調べ時の可視化は必要だと感じてしまう。
1988年2月9日、富山地裁、無罪→1992年3月31日、検察側控訴棄却→そのまま確定（共犯は死刑確定）
1989年3月、大分地裁、無期懲役→1995年6月30日、福岡高裁、無罪→そのまま確定
1990年3月15日、松江地裁、無罪→そのまま確定
1991年7月1日、大阪地裁堺支部、罰金10万円（別件のみ有罪）→1994年5月11日、懲役20年→1996年5月15日までに被告側上告棄却、確定
1992年3月13日、函館地裁、無罪→1995年3月7日、札幌高裁、無期懲役→1998年10月15日までに被告側上告棄却、確定
1992年3月26日、宇都宮地裁、懲役14年→1995年1月27日、東京高裁、無罪→そのまま確定
1992年3月26日、熊本地裁、懲役2年（別件のみ有罪）→そのまま確定
1994年3月31日、東京地裁、無期懲役→1998年7月1日、東京高裁、無罪→2003年3月5日、検察側上告棄却、確定
1997年7月30日、広島地裁、懲役2年執行猶予3年（別件のみ有罪）→2001年4月24日、検察・被告側控訴棄却→そのまま確定
2000年4月14日、東京地裁、無罪→2000年12月22日、東京高裁、無期懲役→2003年10月20日、被告側上告棄却、確定
2001年5月30日、札幌地裁、無罪→2002年3月19日、札幌高裁、検察側控訴棄却→そのまま確定
2003年6月2日、横浜地裁、無罪→2004年9月27日、東京高裁、懲役15年→2005年5月30日、被告側上告棄却、確定
2004年4月21日、青森地裁、懲役3年6ヶ月（別件のみ有罪）→2005年4月19日、仙台高裁、無期懲役→2006年9月13日、被告側上告棄却、確定
2006年5月12日、福岡地裁小倉支部、無罪→そのまま確定
2007年2月28日、大阪地裁、無罪（責任能力なし）→2008年6月24日、大阪高裁、検察側控訴棄却→そのまま確定
2008年6月30日、神戸地裁、無罪→2009年9月24日、大阪高裁、無期懲役→被告側上告中
