平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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加藤元浩『C.M.B. 森羅博物館の事件目録』第12巻(講談社 マガジンコミックス)

C.M.B.森羅博物館の事件目録(12) (講談社コミックス月刊マガジン)

C.M.B.森羅博物館の事件目録(12) (講談社コミックス月刊マガジン)

ルーブル美術館に保管されている、古代バビロニアで使われた壺の中身だけがなくなっていた。粘土の封印を壊さず、どうやって中の粘土板を盗み出したのか。森羅の養父の1人、レイ・ブラックが初登場。「封泥」。
立樹の祖父の友人である老婆の蔵を整理していた立樹と森羅。その日は老婆の遺産を狙う孫夫婦と、横領した金を返済できず困っている税理士も泊まっていた。次の日の朝、鍵のかかった部屋で老婆は毒殺されていた。部家の中にいたのはペットのマントヒヒだけ。しかし老婆は食事をとっていなかった。「老婆と猿」。
香港で投資コンサルタントの社長がホテルから落ちて死亡した。株の暴落で大損失したという動機もあり、自殺ということで片が付くはずだった。その1ヶ月後、森羅たちは香港にある占い屋で、人気女優と出会う。彼女は3ヶ月前から、幽霊の影が見えるという。「張の幽霊」。
「封泥」では森羅の養父の1人が登場したり、森羅の過去が一部語られるなど、本来だったらもっとページを費やしてもいいだろうにと思うのだが、あっさりとした描き方に終わっている。この巻はいずれも物足りない描き方で終わっているのだが、疲れでもあるのだろうか。ちょっと気になるところである。