平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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加藤元浩『Q.E.D.―証明終了―』第34巻(講談社 マガジンコミックス)

Q.E.D.証明終了(34) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.証明終了(34) (講談社コミックス月刊マガジン)

世界一の億万長者でアランソフト社会長のアラン・ブレードと秘書のエリー・フランシスが結婚。ところが、発展途上国の貧しい人たちを援助する目的で作った『アラン&エリー財団』に、世界最大の開発銀行であるW銀行が共同事業を持ちかけてきた。しかしW銀行は、アランが断りの言葉を継げるとあっさりと手を引いた。彼らはいったい何をしたのか。「災厄の男の結婚」。
鍵のかかった自動車の中で、一人の男が腹を拳銃で撃たれて死んでいた。拳銃は近くに転がっていたが、自殺なら頭を撃つはず。被害者は県でも有数の資産家の元娘婿だった。「母也堂」。
燈馬たちは学年が上がらなくても、時間は進むわけだ、というわけでサブレギュラーのアランとエリーが結婚。W銀行の話は実話だった記憶はあるが、思い出せない。推理というよりは、帯にあるように「燈馬の頭脳が人間の闇に光を照らす」作品になっている。
「母也堂」は現場が『遠野物語』で有名な岩手県遠野市ということもあり、それらしいストーリーが絡むが、謎としてはなかなか意外性のあるもの。自動車内の密室事件にこういう解決を持ってくるとは思わなかった。とはいえ、警察はパラフィン・テストをしないのか?