平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

漂泊旦那の日記です。本の感想とサイト更新情報が中心です。偶に雑談など。

それっておかしくないですか?

公訴時効見直し検討始まる 法務省に勉強会 遺族の声後押し、捜査負担課題に
 法務省は22日、殺人事件などの発生から25年過ぎると起訴ができなくなる公訴時効の在り方を見直すための勉強会を省内に設置し、検討作業をスタートさせた。時効の撤廃の是非や時効期間の延長などについて議論し、3月に報告書をまとめる方針だ。
(中略)
 公訴時効は2005年に殺人などの「死刑に当たる罪」の時効期間が15年から25年に延長された。この時の議論では1948年の制定時に比べ、平均寿命が大幅に延びて、遺族の処罰感情もその分残るようになったことが延長の理由とされた。改正から数年しかたっていないため、法務省内には時効見直しに慎重な意見も強い。
 ◇痛み消えない
 諸沢英道・常磐大教授(被害者学) 殺人事件の遺族が負う心の痛みは、どんなに時間がたっても癒えることはない。最近、刑事訴訟法の教科書を読み返してみたが、時効の存在理由については、すべて同じような説明をしていた。被害者の実情をよく知らない学者が推測して書いた内容が、現在まで引き継がれているのだろう。
 ◇どこかで線を
 山下幸夫・日弁連刑事法制委員会委員 公訴時効の見直しには反対だ。犯罪を犯したとされる者が長期間逃亡しながら築いた新たな生活を、突然壊すことには同情の余地もある。いつ逮捕されるか分からない状態が永久に続くのは酷であり、どこかで線を引くべきだ。捜査機関も時効という目標があるから、直前に力を入れて捜査できる。

(読売新聞 2009年1月23日(金))



山下幸夫・日弁連刑事法制委員会委員の発言っておかしくない? 公訴時効の見直しに反対するのは人それぞれだから別にかまわないけれど、その理由が新たな生活を突然壊すことに同情の余地があるとか、逮捕されるかわからない状態が永久に続くのは酷だとか、逃亡中の犯人に都合のよいことばかりをあげてどうするの? 罪を犯していながら、何の刑罰を受けることなく、社会の中で生きている事自体が問題だろう。それに捜査機関に対する発言については、完全に馬鹿にしているよね。まるで普段は手を抜いていると言わんばかり。
もっと長文のコメントだったものを記者側がカットした可能性もあるけれど、こんな事を語っているようでは、弁護士が犯罪者の味方ばかりしていると思われても仕方がないと思う。