ダウンタウンの司会はうるさいし、笑いを取りにいきすぎ。セミファイナリストが審査するというシステムもはっきりいっておかしい。どう考えたって、吉本有利。差別化を狙ったんだけど、奇をてらいすぎ。M-1グランプリみたいに、普通にベテランの芸人を審査員にしてほしかったところ。ただそうすると、実は吉本で審査員をできる人がほとんどいない。新喜劇とコントは、別物だからなあ。まあ、自分がつけた点数とそれほどかけ離れていなかったので、ホッとしたけれど。それでもベテランによる的を射た評価を聞きたかったな。
それと、準決勝と同じネタを持ってくるというのはやめにしないか。M-1やR-1にもいえるけれど、1回戦から決勝まで、全て別のネタを用意してほしい。そのほうが、実力を見極めることができる。
以下、各ファイナリストのネタ感想。
TKO
コンパねた。セットが活かしきれていないし、オチも外している（時間オーバーかと思った）。こういう舞台で失敗するところが、彼らの運のなさか。それとも実力か。
バッファロー吾郎
拳法の達人ネタ。この人たちのコントを見るのは久しぶり。やりたい放題やっているけれど、素直に面白かった。しかし、ビデオ化されるときは、ピー音の連発じゃないだろうか。
ザ・ギース
卒業式演習ネタ。個人的にはこういうネタが大好きだけど、もっと面白く作ることができるんじゃないだろうか。ただ、学芸会のお笑いといわれても反論できない。もう少し勉強が必要か。
天竺鼠
結婚式のスピーチネタ。漫才でも変わらないじゃないか、というネタだけは見たくなかった。勢いだけだな。
チョコレートプラネット
ギリシャ神話ネタ。神話っぽい話し方だけで笑いを取ろうとするから、ネタが単調になる。現代を舞台にしたコントでも通用する笑いを一つ、この中に取り入れたら、もっと面白いものになるだろう。
ロバート
サークルネタ。あのメロディで引っ張り続けるという方向性は間違っていないと思うけれど、別にもう一つ欲しかった。個人的には期待外れ。なぜこんなに点数が高かったのかわからない。
バナナマン
朝礼ネタ。これは何回か見たが、それでも面白い。
２７００
芸人の追っかけネタ。結構好きなネタだが、素人が作った面白いネタ、以上の評価は与えられない。
決勝はバッファロー吾郎とバナナマン。ライブ中心のベテラン2組が勝ち上がった。
バッファロー吾郎
アンドロイドと博士ネタ。馬鹿馬鹿しくて面白いけれど、アゴ＆キンゾーならもっと徹底的に馬鹿馬鹿しくやるだろうなあ、なんて思ってしまった。最初とやっていることは全く変わらないから、絶対不利だと思っていたが。
バナナマン
友人と食事ネタ。演技が派手だから笑えるけれど、ネタの構成そのものは平凡だった。これで彼らは負けたと思った。
予想通り、初代キングオブコントはバッファロー吾郎。隠れた実力者が、ついに栄冠を勝ち取ったという結果。ただ、この人たちは今までどおり関西で隠れたままのほうが面白かったような気もする……。
