平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

漂泊旦那の日記です。本の感想とサイト更新情報が中心です。偶に雑談など。

藤崎慎吾『鯨の王』(文芸春愁)

鯨の王

鯨の王

騙されたと思って読んでみました(笑)。
余裕がないので、とりあえずの第一印象だけ。
面白かったです。『白鯨』よりも、藤子不二雄Aの『ビッグ1』を思い浮かべました。
科学的データなんかもわかりやすく、説得力がありました。
ただ、登場人物の造形や物語展開があまりにも王道すぎて、意外性に欠けたのがちょっと気にかかりました。もう一つ驚くような展開があれば、ベスト候補に挙げてもよかったんですが。
時代背景は最新技術を駆使した現代だけど、古典海洋冒険小説を読んでいるような、そんな感じかな。