平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

漂泊旦那の日記です。本の感想とサイト更新情報が中心です。偶に雑談など。

古村龍也・雀部俊『図解 犯罪心理分析マニュアル』(同文書院)

図解 犯罪心理分析マニュアル―通り魔・放火犯から大量殺人・連続殺人犯まで

図解 犯罪心理分析マニュアル―通り魔・放火犯から大量殺人・連続殺人犯まで

人はなぜ犯罪を犯すのか。犯罪者は一体何を考えているのか。明日の「被害者」、「加害者」とならないために、我々が考えておかねばならないこと。

通り魔・放火犯から大量殺人・連続殺人まで、犯罪を犯す心理を図解で易しく説明した一冊。

第Ⅰ章では、人はなぜ犯罪を犯すのかという心理を図解で説明。第II章では女子高生コンクリート詰め殺人事件を中心に、少年犯罪の心理に迫る。第III章では精神鑑定とその実態について、宮崎勤事件とパリ人肉事件を中心に説明する。第IV章ではプロファイリングを紹介するとともに、大量殺人犯、連続殺人犯、放火殺人犯などのプロファイリングを行う。

図解とあるとおり、犯罪心理分析に関する入門書。作者の二人も専門家というわけではなく、そちらの方面の著書は記事が多いフリーライターである。本当にさわりしか書いていないので、深く勉強をしたい人は、さらに別の本を買う必要がある。

少年犯罪の心理分析に迫るとあるが、ページを多く割いている女子高生コンクリート詰め殺人事件についても、新聞報道などで明らかになった事実を紹介し、それにちょっとした心理分析を付け加えている程度であり、犯罪者の内面に迫ったというほどのものではない。

マニュアルというほどのものではなく、まあ、入門書の第一段階といったところか。