平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

漂泊旦那の日記です。本の感想とサイト更新情報が中心です。偶に雑談など。

川出正樹『ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション 戦後翻訳ミステリ叢書探訪』(東京創元社 キイ・ライブラリー)

ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション 戦後翻訳ミステリ叢書探訪 (キイ・ライブラリー) 作者:川出 正樹 東京創元社 Amazon 卓抜した編纂のもと選び抜かれたラインナップと、現代性を反映したブック・デザイン――日本の翻訳ミステリ叢書は、戦後国…

高崎計三『平成マット界 プロレス団体の終焉』(双葉社)

平成マット界 プロレス団体の終焉 作者:高崎計三 双葉社 Amazon 猪木・新日本と馬場・全日本の2団体時代を経て、百花繚乱が彩った平成のマット界。その終焉、幕引きには必ずドラマがあった! 13団体の関係者が語った内情と舞台裏。(帯より引用) ジャパン女…

湊かなえ『望郷』(文春文庫)

望郷 (文春文庫) 作者:湊かなえ 文藝春秋 Amazon 暗い海に青く輝いた星のような光。母と二人で暮らす幼い私の前に現れて世話を焼いてくれた“おっさん”が海に出現させた不思議な光。そして今、私は彼の心の中にあった秘密を知る……日本推理作家協会賞受賞作「…

谷良一『M-1はじめました。』(東洋経済新報社)

M-1はじめました。 作者:谷 良一 東洋経済新報社 Amazon 「崖っぷちから始まった起死回生の漫才復興プロジェクト」。M-1グランプリをつくった元吉本社員がその裏側をすべて語る! 今世紀のお笑いブームの陰には、忘れ去られていた漫才を立て直そうと奮闘…

ロバート・アーサー『ガラスの橋 ロバート・アーサー自選傑作集』(扶桑社海外文庫)

ガラスの橋 ロバート・アーサー自選傑作集 (海外文庫) 作者:ロバート・アーサー 扶桑社 Amazon 雪に閉ざされた山荘を訪ねていった女性が消えた! 屋敷へ入る足跡のみが残された状況での人間消失を描いた、不可能犯罪の歴史的名作「ガラスの橋」。老姉妹が、…

宮内悠介『アメリカ最後の実験』(新潮文庫)

アメリカ最後の実験(新潮文庫) 作者:宮内悠介 新潮社 Amazon 音楽家の父を探すため、アメリカの難関音楽学校を受験した脩。癖のある受験生や型破りな試験に対峙する中、会場で「アメリカ最初の実験」と謎のメッセージが残された殺人事件が発生。やがて第二…

柄刀一『ペガサスと一角獣薬局』(光文社文庫)

ペガサスと一角獣薬局 探偵・南美希風 (光文社文庫) 作者:柄刀 一 光文社 Amazon ドラゴンに踏みつぶされた惨死体。五年前に密閉された小屋から発見された白骨。ユニコーンに突かれ、ペガサスに落とされた兄弟。生命を再生し若返らせる館……。幻獣たちが跳梁…

オーエン・デイヴィス『九番目の招待客』(国書刊行会 奇想天外の本棚)

九番目の招待客 (奇想天外の本棚) 作者:オーエン・デイヴィス 国書刊行会 Amazon 夜の十一時、八人の著名な男女が、差出人の名前のない謎の電報によってニューオーリンズの二十階建ての高層ビルの屋上にあるペントハウスで開かれるパーティーに招待される。…

山田正紀『僧正の積木唄』(文春文庫)

僧正の積木唄 (文春文庫) 作者:山田 正紀 文藝春秋 Amazon 「僧正殺人事件」が名探偵ファイロ・ヴァンスによって解決されて数年。事件のあった邸宅を久々に訪れた天才数学者が爆殺され、現場には忌まわしき「僧正」の署名が……。全米中に反日感情が渦巻く中、…

岡本好貴『帆船軍艦の殺人』(東京創元社)

帆船軍艦の殺人 作者:岡本 好貴 東京創元社 Amazon 1795年、フランスとの長きにわたる戦いによって、イギリス海軍は慢性的な兵士不足に陥っていた。戦列艦ハルバート号は一般市民の強制徴募によって水兵を補充し、任務地である北海へ向けて出航する。ある新…

楠谷佑『案山子の村の殺人』(東京創元社 ミステリ・フロンティア)

案山子の村の殺人 (ミステリ・フロンティア) 作者:楠谷 佑 東京創元社 Amazon ミステリ作家楠谷佑の執筆担当宇月理久とプロット担当篠倉真船は二月頭、理久と同じ大学の友人である秀島旅路の帰省に同行し、秩父市の山奥にある旧宵町村の温泉旅館宵町荘へ四泊…

マーティン・エドワーズ『処刑台広場の女』(ハヤカワ・ミステリ文庫)

処刑台広場の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者:マーティン エドワーズ 早川書房 Amazon 1930年、ロンドン。名探偵レイチェル・サヴァナクには、黒い噂がつきまとっていた。彼女は、自分が突きとめた殺人者を死に追いやっている――。レイチェルの秘密を暴こう…

パミラ・ブランチ『死体狂躁曲』(国書刊行会 奇想天外の本棚)

死体狂躁曲 (奇想天外の本棚) 作者:パミラ・ブランチ 国書刊行会 Amazon チェルシーに住む二組の芸術家夫婦が、初めての下宿人であるベンジャミン・カンを隣家から迎えることになった。だがしかし、その隣家とは、クリフォード・フラッシュによって設立され…

覆面冠者『八角関係』(論創ノベルス)

八角関係 (論創ノベルス) 作者:覆面冠者 論創社 Amazon 河内家の三兄弟、秀夫(35)、信義(32)、俊作(29)は父親の遺産を三等分し、それぞれ事業に投資して生まれた利潤で気楽な、惰眠をむさぼる生活を送っている。秀夫の妻鮎子(25)、信義の妻正子(22)、俊作の…

逢坂冬馬『歌われなかった海賊へ』(早川書房)

歌われなかった海賊へ 作者:逢坂 冬馬 早川書房 Amazon 一九四四年、ヒトラーによるナチ体制下のドイツ。密告により父を処刑され、居場所をなくしていた少年ヴェルナーは、エーデルヴァイス海賊団を名乗るエルフリーでとレオンハルトに出会う。彼らは、愛国…

駄犬『誰が勇者を殺したか』(角川スニーカー文庫)

誰が勇者を殺したか【電子特別版】 (角川スニーカー文庫) 作者:駄犬 KADOKAWA Amazon 勇者は魔王を倒した。同時に――帰らぬ人となった。 魔王が倒されてから四年。平穏を手にした王国は亡き勇者を称えるべく、数々の偉業を文献に編纂する事業を立ち上げる。 …

小島和宏『FMWをつくった男たち』(彩図社)

FMWをつくった男たち 作者:小島 和宏 彩図社 Amazon 大仁田厚がいなかったらFMWは成功しなかったけれども、そこに荒井昌一がいて、樋口香織がいて、川崎球場のときにはいなくなっていたけど、茨城清志がいて、大宝拓治がいて、遠藤信也がいて……みんながいた…

伊吹亜門『焔と雪 京都探偵物語』(早川書房)

焔【ほむら】と雪【ゆき】 京都探偵物語 作者:伊吹 亜門 早川書房 Amazon 大正の京都。伯爵の血筋でありながら一族に忌み嫌われる露木の病弱な体は、日々蝕まれていた。だが祇園祭の宵山も盛りの頃、露木は鯉城に出逢う。頑強な肉体の彼が、外の世界を教えて…

ザ・グレート・カブキ『“東洋の神秘" ザ・グレート・カブキ自伝』(辰巳出版 G SPIRITS BOOK)

“東洋の神秘"ザ・グレート・カブキ自伝 作者:ザ・グレート・カブキ 辰巳出版 Amazon 2014年10月でデビュー50周年を迎える名レスラー"東洋の神秘"ザ・グレート・カブキが自身のキャリアを総括する本格的自叙伝。日本プロレスでの若手時代に始まり一大ブームを…

天龍源一郎『俺が戦った真に強かった男 "ミスタープロレス"が初めて語る最強論』(青春出版社 青春新書インテリジェンス)

俺が戦った 真に強かった男 作者:天龍源一郎 青春出版社 Amazon ジャイアント馬場・アントニオ猪木の二大巨頭、ブロディ・ハンセン・ホーガンらレジェンド外国人レスラー、ジャンボ鶴田・長州力・藤波辰爾ら同世代のレスラー、三沢光晴ら四天王、武藤敬司ら…

王元『君のために鐘は鳴る』(文藝春秋)

君のために鐘は鳴る (文春e-book) 作者:王元 文藝春秋 Amazon デジタル機器に囲まれた日常の疲れを癒し、本来の人間性を取り戻す「デジタルデトックス」のためい孤島にやってきたメンバーが次々に死を遂げる。偶然その場に居合わせたミステリ作家がそのすべ…

ピーター・スワンソン『8つの完璧な殺人』(創元推理文庫)

8つの完璧な殺人 (創元推理文庫) 作者:ピーター・スワンソン 東京創元社 Amazon 雪嵐の日、ミステリー専門書店の店主マルコムのもとに、FBI捜査官が訪れる。マルコムは10年ほど前、もっとも利口で、もっとも巧妙で、もっとも成功確実な殺人が登場する犯罪小…

ギジェルモ・マルティネス『オックスフォード連続殺人』(扶桑社ミステリー文庫)

オックスフォード連続殺人 (扶桑社BOOKSミステリー) 作者:ギジェルモ・マルティネス 扶桑社 Amazon アルゼンチンからの奨学生として、オックスフォード大学に留学した「私」は22歳。渡英したのもつかのま、下宿先の未亡人の他殺死体を発見してしまう。…

三津田信三『碆霊の如き祀るもの』(原書房 ミステリー・リーグ)

碆霊の如き祀るもの 作者:三津田信三 原書房 Amazon 断崖に閉ざされた海辺の村に古くから伝わる、海の怪と山の怪の話。その伝説をたどるように起こる連続殺人事件。どこかつじつまが合わないもどかしさのなかで、刀城言耶がたどり着いた「解釈」とは……。シリ…

白井智之『エレファントヘッド』(角川書店)

エレファントヘッド (角川書店単行本) 作者:白井 智之 KADOKAWA Amazon 精神科医の象山(きさやま)は家族を愛している。だが彼は知っていた。どんなに幸せな家族も、たった一つの小さな亀裂から崩壊してしまうことを――。やがて謎の薬を手に入れたことで、彼は…

ミシェル・エルベール&ウジェーヌ・ヴィル『禁じられた館』(扶桑社文庫)

禁じられた館 (海外文庫) 作者:ミシェル・エルベール&ウジェーヌ・ヴィル 扶桑社 Amazon 飲食産業で成功を収めた富豪のヴェルディナージュが、マルシュノワール館に引っ越してくる。これまでの所有者には常に災いがつきまとってきた曰く付きの館だ。 再三舞…

伊坂幸太郎『777 トリプルセブン』(角川書店)

777 トリプルセブン (角川書店単行本) 作者:伊坂 幸太郎 KADOKAWA Amazon 地上二十階建てのウィントンパレスホテルの最上階、2010号室に泊まっている男性にプレゼントを渡してメッセージを伝えるだけ。真莉亜はびっくりするくらい簡単な仕事だと、殺し屋…

孫沁文『厳冬之棺』(ハヤカワ・ミステリ文庫)

厳冬之棺 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者:孫沁文 早川書房 Amazon 湖のほとりに建つ陸(ルー)家の半地下の貯蔵室で、当主陸仁(ルー・レン)の遺体が発見された。この地下小屋は大雨により数日間水没していたにもかかわらず、その床は乾いており、誰かが外から…

今村昌弘『でぃすぺる』(文藝春秋)

でぃすぺる (文春e-book) 作者:今村 昌弘 文藝春秋 Amazon 夏休みが終わった二学期の始業式。小学六年生の木島悠介は、月1回の壁新聞に大好きなオカルト記事を書く目的で「掲示係」に男子でただ一人立候補し、すんなり選ばれた。すると一学期の委員長である…

アンソニー・ホロヴィッツ『ナイフをひねれば』(創元推理文庫)

ナイフをひねれば ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ (創元推理文庫) 作者:アンソニー・ホロヴィッツ 東京創元社 Amazon 「われわれの契約は、これで終わりだ」 彼が主人公のミステリを書くことに耐えかねて、わたし、作家のアンソニー・ホロヴィッツは探…